今回は今更感が強いのですが、バックロードホーンの原理で作られたスマホ用の"無電源系スピーカー"をご紹介致します。
大きさの割にずっしりと来る箱です。
それもそのはず。
木製の手作り感のある無電源スピーカーは数多く見てきましたが、これはなんとアルミ(内部はプラ)製。
いきなりプラスチックのスロット部が見えてテンションが下がったのですが、恐らく音でもガッカリするはずなのでこんな所でへこたれてはいけません。
これが内容物の全てです。
これがまた精悍な佇まいで、音にも期待が高まってしまいます。
でも期待してはいけません。
これ系のスピーカーはサイズがモノを言うというのが私の持論です。
驚くような出音なんて、あるはずが無いッ!!
なんと真鍮か何かの金属製スパイクを取り付ける様です。
しかも共振を防ぐ為でしょうか、ねじ込み式では無く、パッキンの様なゴムの輪っかがスパイク取り付け部の溝に埋め込まれています。
ああ、スパイク、、タンノイのスピーカーの配置転換の際、足の甲にスパイクが刺さった痛い思い出が蘇ります。
ひんやりとした金属製ボディ、そしてスパイク。
かなり満足度は高いです。
前面は樹脂ですが、スパイクの件で気を良くしているので、まだまだプラマイはプラス方向です。
スロット部の樹脂、色にもう少し配慮があっても良かったのでは、と。
台無しとまでは言いませんが、少しこの色は唐突です。
しかし、4点スパイクの接地に関してですが、一切ガタツキはなく、気持ちのプラス方向は変わらず。
このスロット部、幅は91mmまでのスマホに対応とのこと。
年々スマホも多様化しており、特にiPhone Max系は肥大化する一方ですが、iPhone 12 Pro Maxでもなんとか余裕はあります。
ちなみにiPhoneのプラグ位置ですと充電しながらでも使用可能。
穴が2つありますが、ステレオ出力に対応とかそんなモノではなく、すぐに合流して出口は一緒くたです。
ゴミを分別して出しても、結局同じ焼却炉で燃やす感じですね。
そして厚みに関してはパーツを変えることにより、10-20mmまでの多様なサイズに対応とのこと。
早速音を出していきましょう!
気持ちを盛り上げるために、マッキンのアプリで音出しします。
暗闇に光るブルーメーター、踊る針。
ピアノソロ、合唱曲、室内楽(木管五重奏/弦楽四重奏)、交響曲、ジャズなどを満遍なく試聴。
どうでもいいのですが、ボリュームを上げてもメーターの振れが変わらないのが少し残念。
結論ですが、音量を50%以上にするとジャンルを問わず、音が前から出る事により多少の音量アップが感じられる事以外、私には美点を見出す事ができませんでした。
やはりサイズなりです。
試しにスマホだけで聴いてみたのですが、その音のバランスの良い事。
この無電源スピーカーLISTENのお陰で、スマホ内蔵スピーカーの音が初めて良く聴こえました。
も一つ試しにiPad Pro 12.9インチのスピーカーからの出音と比べてみましたが、結果はiPadの方が数段上質なサウンドでした。もちろん音量も。
スマホの設定でスピーカー出力をモノラル、また左右のバランス等弄ってみたのですが、印象は覆らず。
特に音量を上げると、スマホ内蔵スピーカーのダメなところ、所謂"やかましさ"が増幅され、それは酷い事に。
少しは褒めます
音量を絞るとこれが良い雰囲気になるのです。
特にジャズの金管楽器が良い味を出し、真剣に聴くのではなく、小音量のBGMとして流しておくのには丁度良い風合いに。
そのBGMというのも、部屋のBGMではなく、自分に向けという意識が大切です。
遠くで鳴らしてもベースが大人し過ぎてダメなので。
まとめ
ということで、無電源スピーカーには依然ロマンはありますが、多少の音質を求めるなら素直にBluetoothの小型スピーカーを使いましょう、という事になりました。
こんなに小さな箱にスマホを差し込むだけで美しい音出る、しかも無電源で。
なんて虫の良い話は無いという事ですね。
でも、子供たちは型落ちのスマホを差し込んで音楽を楽しんでいます。
めっちゃエエ音!!!って。
憎めないアイテムです。笑