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トルネードジェット式アルコールストーブ「RSR Stove」

以前、アルペットに付ける代替アルコールストーブの選定を続けると書きましたが、実はあれから空き缶を使った自作はもちろん、市販品も色々と試しています。

しかしながら、多くのメーカーはトランギアのものと似たり寄ったりで、アルコールストーブはもう枯れきったジャンルだと改めて思い知ることに。

そんなところに、と申しますか、実は以前から少し気になっていたアルコールストーブがあったので、少し熱が高まっている内に試してみる事にしました。

今回はトルネードジェットで有名なRSR Stoveをご紹介します。

この小箱が送られてきたのですが、それはそれは軽い事。
アルコールストーブはこうでなくっちゃ!と思わせる瞬間です。

開けてもすぐには本体を拝めません。

外周に見える紙切れは説明書です。
ちなみに納品書は袋の中にあり、証拠隠滅のため早々に廃棄しました。

内容物はこれだけです。
消火蓋などは付属しておりせん。
これは後に述べますが、基本的にアルストは使う分だけ燃料を入れるので、使い(燃やし)切りということでしょう。

ただ、オプションとして用意はされています。

説明書です。

使い方が一通り書いてあるのですが、内容を抜粋しますと、、

  • 一度に使用できる量は30ml。本体の底から15mmぐらいが30mlの目安
  • それ以上入れるとトルネードが起こらず不効率になる
  • 逆手にとって、炊飯等のため敢えて出力を落としたい時などは35ml以上入れてみろ
  • 最大火力時に消化蓋を被せると脇から火が漏れることもある
  • JET孔が目詰まりしたら爪楊枝等でほじれ
  • 途中で消してアルコールが残っていたらアルミが腐食して壊れる恐れあり
  • 分解はできない

説明に加えピカピカの外見も手伝って、なんだかガラスのアルコールストーブって感じがして点火前にテンションが下がりました。笑

これがチタン製だったらなぁ.....

と思って調べていると、似た様な製品を見つけましたので少しご紹介させて頂きます。

TOAKS (トークス) チタンアルコールストーブ ポットスタンド プレート 20g軽量 携帯便利 アウトドア/キャンプ//バーベキュー/登山 (アルコールストーブ)

こちらはTOAKSというブランドの中国生産アルコールストーブ。
チタン製でアルミよりも腐食の心配が少ないのが利点ということですが、構造上安定的なトルネード燃焼は期待できず、また少し炎が暴れるみたいです。
しかし、それ以上にチタン製という利点が私には響いておりますので、こちらも近々に買って試してみるつもりです。

さて、このRSR Stove、使いもせず素材に対して文句ばかり言っているのですが、ストーブ本体をためつすがめつしていますと、削り出しパーツの組み合わせによる精度の高さ、そして意外にも堅牢さといったポジティブな面も出てまいりました。
叩いてもコツコツと詰まった音がします。

この薄く小さいストーブ本体ですが、中はトルネード燃焼のための3層構造となっています。

クルマのパーツの様な感じですね。
あ、そういえば、本体のツヤ出し、汚れ除去にはアルミ専用のポリッシュを使う様、説明書に明記されていました。

定番のトランギアと並べてみますと、RSRの方は縁が無い寸胴ということもあり、えらくスマートに見えます。

開口部のサイズはそれほど変わりませんが、トランギアの方はタンク2/3ほどで約70ml入ります。
RSRの方も特徴であるトルネード燃焼と火力を放棄すれば30mlよりもっと入るのですが.....。

裏面にはRSRの刻印が。
RiverSide RamblerのRSRですね。

トランギアTR-281に入れるとこんな塩梅に。

機能的には十分なのですが、なんだか物足らない見栄えです。

いい加減なTR281に大してRSR Stoveのキリッとしたちぐはぐ感がたまりません。

一応アルペットに使うアルコールストーブという大義があったので写真を撮りました。
スッカスカではありますが、五徳までのクリアランスなどは基準を満たしております。
見栄えはアレですが。

ちなみにこれがアルペットの純正ストーブです。

なぜに純正を使わないのかと申しますと、中に使われている詰め物にアスベストの疑惑があるからです。
気にしすぎだとは思うのですが、小さい子供もおりますので一応ね。

これがトランギアバージョン。
一番ダメなのが今回のRSRでしたね。笑

ともかく、着火!

約20秒ほどでトルネード燃焼が確認できました。
なるほど、斜めに角度をつけて開けられたジェット孔から、気化したアルコールが噴射されてトルネードになるのですね。
空き缶で作る自作アルストの様なペコペコ感も無く、軽量且つしっかりした造り、そして炎が美しいこのストーブは、トランギアのコピー系とは一線を画するモデルだという事がようやく分かりました。

ただ、凹んだトランギアはその無骨さから変わらず気に入っているのですが、このピカピカRSR Stoveが将来キズや凹みによって自慢の美しいトルネード燃焼が起こらなくなった時、これまで通り使い続ける事ができるのか、正直自信はありません。

私的にはアルコールストーブに洗練された美など必要ないという事でしょうか。

それか、固形燃料に戻る時が来たのでしょうかね。笑

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