カメラ関連

ライカ M-D (Typ262)

早いもので、私のデジカメの趣味も今年で10年を数えました。

一時期はD一桁を2台振り回す体力と気力のあったカメラの趣味も最近はひと段落し、、とは言ってもNikon D810とD500の2台体制で分不相応の、そして何不自由無いカメラライフを送っていたのですが、家族写真や子供の行事以外でカメラを持ち出す事がめっきり減りました。

魔が差すのは決まってこういう時です。

趣味のテコ入れとばかりに、その安定したシステムの一角を崩し、また標準ズームも潔く処分する事で、ついぞ物好きの極みと言えそうなカメラを導入しました。

そうです。LEICA M-D (Typ262)です。

これで名実ともに「モノ好き」を名乗れる、そんな気がします。

dsc_1575

ライカM (Typ262)といえば、Typ240から動画、ライブビューなどの機能を省略、またトップカバーを真鍮からアルミに変更し、約100gの軽量化に成功した静止画専用のカメラなのですが、このM-Dはデジカメとして省略してはならないものを省略しています。(トップカバーは真鍮製に戻り、重量はUPしました)

それは、、、

image

上から見てもわかり辛いです。

しかし、ボディ背面を見ると、、、

dsc_1568

あるはずのところにあるはずのものがありません。

お分かりでしょう。

背面液晶の省略です。

その代わりに、フィルムカメラライクなisoダイヤルが中央にドーン!と付いています。

なんだ、背面液晶が無いだけか、と思った方、いい根性してます。

背面液晶によるプレビュー機能は、スマホや普通のデジカメに慣らされた現代人にとって、正直一番省かれては困る機能だと思います。(ライブビューが無いだけでも困る人は多いと思います)

背面液晶が無いとどんな不便があるのか?

購入5日目の段階で私が感じた不便を3点挙げます。

  1. 撮った画像のピント確認等がPCに取り込んだ後でしかできない。(分かりきっての導入だったのに)
  2. 撮った画像をカメラ側で消せない。(プレビューが無いので当然ですが)
  3. 背面液晶を使った設定、メニューやらが一切使えない。(SDカードのフォーマットすらカメラ側でできない)

1は想像力に乏しい私でも、導入前からシミュレーション済みです。
しかし、これがじわじわ効いてきます。
細かな構図や露出、ピントチェックがいちいちPCに取り込んでからしか行えない煩わしさ、おかげで距離計のチェックにかなりの時間を割きました。
ただ不思議な事に、撮影中に背面を見て、「あ、液晶なかったんだった!」って事は今まで一度もありません。導入前に念入りなシミュレーションをした甲斐がありました。

2は導入してから気がつきました。プレビューが無いので当然の事なのにです。
画像を確認する前から分かりきった失敗ショットを消せないのは、最初は慣れませんでした。(レンズキャップを付けたままシャッターを切る等)
あと、気を付けないといけないのは、現場でメモリーカードの容量が一杯になったからといって、失敗作を消して空きを作る事ができない、という事です。

3は思っていた以上に破壊力がありました。
カメラの日時設定のところで取扱説明書と格闘したのは、このカメラが初めてです。
また、メモリーカードもPCでフォーマットしなくてはなりません。
撮影画質の選択やホワイトバランスのカスタムも一切ありません。つまり、RAW撮影のみです。

利点は?

この修行僧のようなカメラ、利点が無ければさすがにモノ好きの私も導入しません。
では、どんな利点があるのかと申しますと、

電池の保ちが桁違い

最初にフル充電して以来、購入後5日間でまだ充電をしていません。(約200ショット)
しかもファインダーに映し出される電池の残量は95とあります。(MAXは100)
この感じ、Nikon D3Sを使っていた時の、充電器と予備の電池を持参しなくても不安にならない、あの感じに似ています。
ボディ購入時にポイントで予備の電池を買ったのですが、まだ未開封です。正直早まりました。

iso設定がダイヤルで楽々

現行のライカMラインナップで唯一(限定モデルを除く)isoダイヤルを持っている機種という事で、メニューからisoを弄らなくても設定できる操作性に大変満足しております。
電源が入っていなくても、今カメラがどんな設定になっているか、絞り、シャッタースピード、iso、全て判るのです。
但し、次期ライカMにはisoダイヤルが実装されると噂されていますので、M-Dの背面液晶とトレードオフで付いたisoダイヤルに喜んでいられる時間は限られています。
カメラの設定が電源オフでも判るのは意外に便利だなと、以前X-Pro2を使っている時に思いました。

ドキドキ感がある

背面液晶が無いという事は、撮影に出掛けてから家へ帰ってPCに取り込むまで、撮った写真の確認ができない事を意味します。
これはドキドキワクワクします。
今日は何枚かうまく撮れたのがある!と鼻息荒く家へ帰り、手を洗うのも忘れてPCに向かいカードを突っ込んでみると、自信のあったものとは別の写真が良かったり、なんとも面白いものです。普段なら撮影後に消している様な一枚が、後で見ると面白いとは。

l1006545

これはピントのチェックをしていた時に、子供が写り込んでいたショット。
ピントチェックでのショットですので、プレビュー機能があれば撮影後直ぐに消していたと思います。
しかし、このようなどうでも良い写真も後で見ると、この撮影の時、子供が邪魔しに部屋に入ってきて、ひたすら追い出すのに苦労したな、なんて撮影時の事を思い出します。しかも散々邪魔にされた後なので、ピースはしていますが、若干物悲しい表情に見えます...

今の所、他に利点の様なものは思いつかないのですが、長期レビューとして撮影した画像とともにいずれブログでお話ししたいと思います。

ファインダーでピントを合わせ、そこから構図を決めてシャッターを切るというシンプルな事がこんなにも楽しいとは!

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